世界一幸せな共生社会を実現!デンマークの教育システムにせまる

QcueZの留学カウンセラーです!
デンマークに行かれたTomoさんがデンマークの教育システムについて詳しく解説してくれました!!!!!各国の教育システムについて興味がある方はぜひチェックしてください!!!!!

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日本では消費税が8%に引き上げられたことが記憶に新しく、経済的負担が増えたと実感している人も多いのではないだろうか。
しかしながら、デンマークは消費税25%、所得税はなんと55%と、国民の税負担がとてつもなく大きい。
であるにも関わらず、2017年の国民の幸福度はノルウェーに次いで第2位。2013、2014、2016年には第1位を記録するなど、国民が現在の生活に満足していることが伺える。

 

その要因として、生涯に渡って充実した社会福祉制度が整っていることが挙げられる。
デンマーク人と税金について話していると、「デンマークの税金は本当にアホみたいに高いよな。ハッハッハ!!」と、他国に比べて圧倒的に高いことは認識しつつも、「それでも払った分、自分たちの生活に還元されるからいいんだ。」と、少なくとも、僕が今まで話した人はみんなその政策に納得し、嘆いてる人は誰1人としていなかった。
そして、その政策の1つが義務教育から大学までの教育費の無料化であり、その政策からも国全体の子ども観、教育観が伺えるが、果たしてデンマークの教育システムは日本と違いはあるのだろうか?

 

ヒッチハイクで出会った現地の現役教師に聞いた、デンマークの教育システムや、デンマーク人の教育への考え方についての話しをもとに、その他の福祉制度が国民の生活にどのように還元されているのかをまとめた。

大まかな流れは日本とは変わらないが、小学校・中学校がセットになっていたり、成人学校が独立して存在していたり、初めてデンマークの教育システムについて知る人は疑問に思うところが多いかもしれない。
これから、それぞれの過程について解説していこう。

 

1,保育園・幼稚園(0〜6歳)

 

デンマークの合計特殊出生率は1.9。(日本は1.44)
さらには、昨今日本で問題となっている待機児童問題も存在しないデンマークを支える保育システムはどのようになっているのだろうか。

 

まず、0〜3歳の間、子ども達は保育園や保育ママ制度を利用することができ、3歳から幼稚園に入園する。
保育ママとは、自治体から一定の訓練を受けた人が自宅を利用し、主に3歳までの子どもを一般家庭において、小規模で保育を行うことが出来る制度である。
保育園や幼稚園、保育ママの利用にかかる過程が負担するコストは、今まで聞いたところによると、私立か公立かによっても変わるが、月額約1,800〜2,500kr(約31,000円〜43.000円)ほど。兄弟、姉妹の割引制度もある。

 

また、出産費用は無料で、母親の産前休暇は4種間、産後休暇は14週間取得でき、父親は産後2週間取得出来る。
その後、子どもが48週を迎えるまでに、母親と父親合わせて32週間の育児休暇が取得可能。
その間の所得は100%保証される。
また、0〜2歳で月額約24000円、3〜6歳で月額約18000円が子ども手当として支給される。

 

2.小学校・中学校(6歳〜15歳or16歳)

 

デンマークでは日本と違い、小学校と中学校が分けられておらず、幼稚園を卒園すると、Folkeskolen(フォルケスクール)という1〜10年生まである学校に通う。

 

また、デンマークにはEfterskole(エフタスクール)と呼ばれる1年間で修了となる寄宿学校があり、9年生または10年生になると、そのままの学校で勉強するか、Efterskoleに移って勉強するかを選択することが出来る。小学校からの教育費は基本的には無料だが、このEfterskoleは有料で、現地のEfterskoleの教師よると、年間100,000kr(約1,700,000円)と高額なため、Efterskoleに通う子どもは少数派だ。
1年で修了のEfterskoleに移るのが9年生または10年生というのは、子ども達は10年生はスキップしてFolkeskolenを卒業することができ、ほとんどの子どもは9年生で卒業し、高校に進学する。
1〜9年生の間も飛び級が可能だが、積極的に飛び級を進めることはほとんどないという。
Folkeskolenでは1クラス27人を上限に分かれ、クラス替えはなく進級していく。
デンマークの教師によると、1クラス27人のうち、大体の進路の割合は、進学20人、Efterskole3人、10年生へ進級が4人となっていると言う。

 

3.高校・専門学校(15or16歳〜18or19歳)

Folkeskolenを卒業すると、子ども達はSTX(普通高校)、HTX(工業高校)、HHX(商業高校)、EUD(職業訓練学校)のいずれかを選択して進学する。
高校は日本と同じく3年間だが、EUD(職業訓練学校)は、選択する職業によって修了までの期間が1年半〜5年程度と異なる。
そもそもEUD(職業訓練学校)とは、ベーシックコースとメインコースから成り立つより実践的な知識を学ぶ学校であり、ベーシックコースで基礎的な理論を学び終えた後、メインコースに進級することが出来る。メインコースでは、自分が選択した職業の現場にて実際に現場経験を積んでは、学校に戻り学習し、再び現場に戻りの繰り返しで専門的技能の向上に努める。
校内で学科と基礎的な運転技術を学んだ後、実際道路で運転をしながら学ぶ自動車教習所のようなシステムと言うと分かりやすいだろうか。
選択出来るプログラムは、建設、運送、食品、メディア、医療、教育など様々な分野がある。

 

デンマークで特徴的なのは、子ども達が高校を卒業した後だ。
多くの子ども達は18または19歳で高校を卒業して、すぐに大学進学する子どもは少ないという。
ここで、1度自分と見つめ合い、旅に出る者もいれば、自分の興味のある分野に飛び込んで体験してみる者もいる。
先述のEfterskoleの教師も、高校卒業後1年間は幼稚園の現場を経験し、もう1年は映画館で働き、大学を卒業して教師になったのが25歳の頃である。
また、ヒッチハイクで僕を乗せてくれた19歳の高校生の子に将来の夢を聞いてみると、「音楽が好きだからミュージシャンになりたいけど、自分のバーも持ってみたい!でも今は私も旅をしたいから、高校を卒業したら世界を旅をする!」と言っていた。
日本だとストレートで進学し、22歳新卒がブランドになる傾向があるが、デンマークではむしろ様々な経験をした者の方がリスペクトされる傾向にあると言う。

 

また、先述した子ども手当は18歳まで支給され、7〜18歳までの間は月額約15000円支給される。

 

4.大学・大学院

大学・大学院の修了期間は、学士取得が3〜4年間、修士取得が2〜3年間、博士取得が2年間。
入学試験はなく、高校卒業の資格がそのまま大学の入学資格になり、教育費も無料なので、デンマークの大学進学率は80%を超える。
高校卒業後、大学に入学するタイミングは自分の将来の方向性を見定めてから、専門的な大学教育に進んで行くため、大学に在籍する年齢は様々だ。
また、子ども手当は18歳で終了だが、18歳からは大人として認められ、支給の対象が親からその子自身に変更され、返済不要の奨学金が月額約90,000円支給される。

 

5.成人学校

日本にはあまり馴染み無いが、北欧には、N. F. S.グルンドヴィによって、デンマークで初めて設立されたFolkehøjskole(フォルケホイスコーレ)と呼ばれる成人向けの私立の教育機関が存在する。
この学校も、先程のEfterskoleと同じく全寮制の寄宿学校で、その大人バージョン。Folkehøjskoleも私立なので年間約700,000円と有料。
学べる科目はそれぞれの学校によって異なり、哲学や心理学、デザインやアートからスポーツまで様々で、修了までの期間は学問によって異なるが、最長およそ10ヶ月程。
Folkehøjskoleは、先程述べた高校卒業時のように、自分を見つめ直す目的が強い教育機関だ。
自分の興味のある学問を学びつつ、年齢や国籍関係なしにそこに集まった仲間達と寝食を共にしながら語り合う。
そのため、入学試験や在学中の試験もなく、資格を取得出来る訳でもない。
高校を卒業した後、大学を卒業した後、もしくは、今の仕事が何か合わないなと感じた時、1度立ち止まって、もう1度自分ととことん見つめ合うことの出来る場所がこのFolkehøjskoleである。

 

最後に

デンマークの教育制度やデンマーク人の考え方で特徴的なのは、きちんと個人が自分の考えで、自分の人生を選択出来るようになっていること。時には1度立ち止まってでも、自分のしたいこと、自分の幸せについて考える機会ある。
現代では若干価値観の変化の兆しが見られるが、日本では浪人や留年がなく、ストレートで大学卒業、就職するのが望ましい形だと多くの人が考えているはずだ。
僕自身、大学卒業後に世界一周するのを止められたこともある。

 

しかしながら、そのやり方での成功ばかりに捕われてしまうと、「自分は本当に何がしたいのか?」考える暇を与えられずに、いつの間にか社会に出てしまう人も多いのではないだろうか。しかも、社会に出てからも社会の風潮的に立ち止まることは難しい。その結果が、日本のニート・ひきこもり・自殺の増加問題などに繋がっているのかもしれない。
未来への不安から、経験値で勝る目上の人に出された課題にしか目が向けられなくなる。

 

デンマークの人がゆっくりと自分の人生を向き合えるのは、今に向き合える社会福祉制度が整っているからだ。
日本では一般的にその為に多額の貯金が必要な出産、教育、医療が全て無料であることに加え、大学時代まで常に給付金が支給される。
だが、デンマークの政策をそのまま日本でも真似すれば良いというわけでもない。現在の政治への信頼度が低下している日本でこれほど税金を引き上げることは現実的に難しい。
デンマークでは日本と比べて圧倒的な政治への信頼感があるからこそ、国民が必死に稼いだお金を政府に託して、この政策が実現しているという背景がある。
現にデンマークでの選挙の投票率は、日本を大きく上回り90%近い。

 

しかし、もっと小規模に、それぞれの地域で、それぞれの教育機関で、子ども達の個人意思を尊重し伸ばしていくことは、そこに関わる人によって実現することが出来るかもしれない。

 

個人が自分の幸せを考えることの出来る社会へ。
ハイレベルな共生の社会を実現しているデンマークから学ぶことはたくさんありそうだ。

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